■
計算機科学の数学的背景に興味があるので以下の本を購入。
計算論 計算可能性とラムダ計算 (コンピュータサイエンス大学講座) 高橋 正子 近代科学社 1991-08 売り上げランキング : 135427 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
とりあえず問をちょこちょこやっていく形で進めて行こうかと。
※全部やると全く進まないので気が向いたもののみ
原始帰納的関数
以下(1),(2),(3)で定義される関数を原始帰納的関数とよぶ。
(1) 零関数: zero: ※ zero() = 0 後者関数: suc: ※suc(x) = x + 1 射影関数: : ※ (2) と が原始的関数のとき で定義される関数は原始的関数である。 (3) が原始的関数のとき で定義される関数は原始的関数である
問 1.3.3 - 1
問題
が原始的関数で のとき で定義される関数は原始的関数である。
証明
よりを満たす任意のにて が成り立つ. (上記左辺は条件の左辺の部分集合である事は自明) これよりなるで を満たすものが存在する。 すなわちの各要素はの射影と表せるので原始的関数である。 また、問題の条件と原始的関数の定義(2)より は原始的関数である。
問 1.3.3 - 2
問題
と が原始的関数で かつ のとき で定義される関数は原始的である。
証明
の部分集合は問1.3.3-1と同様に を満たすが存在する。 よって原始的関数の定義(2)によりは原始的である。 ここで関数を先ほどのとの合成関数として定義すると なる原始的関数となる。 同様にを , ※は を満たすものとする。 は原始的関数なのでそれにより定義されるも原始的関数である。 これにより原始的関数である が存在し で定義される関数も原始的関数である。
問 1.3.5 - 1
問題
が原始的関数である事を証明せよ
証明
(乗算)は例題により原始的関数である事が分かっており と問1.3.3-2よりを と定義すれば(3)よりexpは原始的関数である。